読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

海の星座

光を射す言葉を。

心を通わせ、心に寄り添う -17/01/29 ユビキタス LIVE TOUR 2016-2017『カルテット』ONEMAN SERIES-

ほんの一瞬、会場内のBGMの音量が上がった。フロアの照明が落ち、聴き馴染みのある入場SEが流れる。定刻を少し過ぎて、3人がいつも通りの自信ありげな笑みを見せて、ステージに現れた。

 

2枚のミニアルバムをひっさげたユビキタスのツアー「カルテット」のワンマンシリーズが、1月29日、大阪・心斎橋Music Club JANUSにて開幕した。この記事は、そんな一夜のショートレポートである。

 

今夜のライヴは、決して爆発力の大きなものではなかった。しかし、それは悪い意味で言うのではない。

これまでの彼らのライヴが、比較的「曲を聴かせる」ものだったのに対し、今ツアーでは「言葉を伝える」ことが大きな比重を占めていたように思う。もちろん、30分か2時間かという尺の長さが関係する点もあるだろうが、特に今夜のワンマン初日ではそれが著しく、ユビキタスの楽曲が持つ歌の力や、ヤスキ(Vo./Gt.)の紡ぎ出した言葉の力を強く意識したセットリストとなっていた。言い換えれば、一つひとつの楽曲がどんなサウンドを持ち、どんな構成で、どんなテンポで演奏されるかに関わらず、そこに描かれる世界や、込められた想いを、一人ひとりに手渡すように伝える。そんな、確かさのあるライヴだった。

「聴いてほしい」という願いではなく、「伝えたい」という強い意志は、そのまま言葉に乗り、一言ひと言にさらなる重みを加えて、人の心を打つ。決してそれはヴォーカリストだけでできることではない。3人の間に揺らぐことのない信頼関係があるからこそ、その上でちゃんと3人が曲に込められた想いを、感情を共有し、ユニゾンさせることができるからこそ、成り立つのだ。そんなことを、このステージで目の当たりにした。

 

昨年11月に開幕したツアーは各地のサーキットイベントを含め3月まで続く。ワンマンライヴも、2月18日(土)に名古屋CLUB ROCK'N'ROLL、3月12日(日)に渋谷WWWでの開催を控えている。

彼らがステージの上から、目の前にいる「あなた」に手渡してくれる想いや言葉は、あなたが一番欲しかったものとして心にすとんと落ちるはずだ。その感覚は彼らの音に触れた人にしかわからない。音楽が好きで、音楽を信じているのなら、あるいは信じたいと言うのならば、彼らのライヴに足を運んでみるべきだろう。